夏フェスに思い切って一人参加したら思いがけない出会いがあった

夏フェス

音楽が何より大好きな私は、毎年必ず夏の野外フェスに友人なり姉なりと参加するのが恒例でした。ところがある年、まわりの皆が揃いも揃って仕事が休めず、一緒に行く人がいないという初めての自体が起こりました。

とはいえ、私にとって一年で一番の楽しみ、もはや生きがいでもある夏フェスに行かないなんて選択肢はあるはずもなく、多少の不安はありつつも思い切って一人で参加するということに決めました。

そして当日、快晴の朝、ぼっち参加なんてことはもはや関係ないほど既にウキウキMAXでしたが、山奥の会場までのシャトルバス待ちの間は、列に並ぶまわりのグループやカップル参加者を横目にちょっぴりどこか寂しくも感じていました。

そんな複雑な心境でありつつも、「今年もまた大好きな音楽漬けの1日が始まる!」と意気揚々と乗り込んだシャトルバスの中で、思いもがけない出会いが突然やって来たのです。

二人がけのバスの座席ですから、一人参加の私は当然誰かと隣り合わせになる訳ですが、その時隣に座ったのは同じく一人参加と思しき男性でした。

会場までの距離はそこそこあって所要30分程度なので、寝ようかどうしようか迷っていた矢先、隣の男性から「一番の目当てはどれですか?」と話しかけられました。

もしこれが普段の通勤のシチュエーションならば、私はきっと無視していたでしょう。

ところがその日、その出会いが起こったのは最上級の非日常、私の心が天より高く高揚している夏の野外フェス会場へ向かう朝。

自分でも不思議なくらいナチュラルにその男性と会話が始まりました。そして会場に着くまでの数十分、お互いの趣味も共通していたことから話が途切れることもなくあっという間に到着しました。

しかし、お互い勢いのある若者でもなければ、フェス慣れした大人でもあるので、その場では特に連絡先を交換するでもなく「どこかで会ったら乾杯しよう!」と約束し場内へ散っていきました。

ところがフェスではマジックが起こるのです。お互い趣味が似ていて、観たいアーティストも多く共通していたこともあるのですが、3万人以上の来場者が行き来する場内でいとも簡単に再会できたのです。

その頃にはお互いお酒も入り、奇跡の再会にテンションも更に上がって一気に距離が縮まり、自然と一緒に行動していました。

その後、フェスから戻っても会う約束をし、何度かデートを重ね、翌年は恋人同士として会場までのシャトルバスに乗る関係となりました。夏の思い切りは時に人生に必要なのだなと心から思いました。